「子どもの肥満 Vol.2」先生、教えて! | Panasonic ヘルスケア
子どもの健康管理には体重の変化だけでなく、身長の変化も重要なんですね。
そうです。成長途上にある子どもは、体重だけでなく、身長の変化も重要なチェックポイント。一時的に太っても身長がぐんと伸びて、標準に戻ることもあります。また、1年経って体重はそれほど増えていなくても、身長もあまり伸びなくて、標準を下回ってしまうような場合もあり、思わぬ病気が隠されている場合もあります。ですから、体重の変化だけでなく、身長の伸びにも目を配ることが大切です。
子どもは1年でどんどん体型が変わりますものね。
そうです。思春期の女子では思春期ヤセ症が問題になっているので、肥満だけでなく、低身長などの発育異常、思春期ヤセ症なども把握できるよう、標準体重、標準身長がわかる「パーセンタイル曲線」などを利用して、定期的に子どもの身長・体重を測定し、管理していただきたいですね。もちろん個人差はあるので、神経質になりすぎるのは禁物ですが…。
左縦軸が身長、右縦軸が体重、横軸が年齢です。グラフ内に描かれている曲線内が標準身長、標準体重を示しています。曲線には身長・体重とも97、90、75、50、25、10、3と7本のラインが描かれてありますが、その各ラインをパーセンタイル曲線と呼びます。
97パーセンタイル値は、同じ年齢の子ども100人がいるとすると、下から97番目を示し、3パーセンタイル値は下から3番目にあたる身長または体重を意味しています。つまり、97に近ければ標準内でも高いまたは重いほうであることを示し、3に近ければ標準内でも低いまたは軽いほうであることを示します。
下記は単純性肥満の男子の例ですが、6歳までの実測体重は標準体重の50パーセンタイル近くで、まさに標準体重の真ん中にありました。でも、7歳に入ると急に増え、9歳では97パーセンタイル値まで近づいています。このように、過去のパーセンタイルライン(この子の場合は50値から75値を超えました)を超え、測定値が急に上向きになった場合、肥満が疑われます。
ただ、身長も同じように伸びていれば、肥満でないこともあるので、身長別標準体重で肥満度を計算することが必要になります。
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