栄養指導とカウンセリング:今までのコラム
特に運動を続けるためには、本人のやる気が大きく関係します。
運動に関する知識と指導の仕方は、医師はもちろん管理栄養士、保健師の方々でもあまり得意ではないといわれる方が少なくありません。運動指導をどのように進めるかについての情報を得るには、神奈川県立保健福祉大学栄養学科准教授の鈴木志保子先生の著書をお読みになるか講演をお聞きすることをお勧めしたいと思います。
■1■ 保健指導と運動
鈴木志保子先生は、管理栄養士として北京五輪で金メダルを獲得した日本女子 ソフトボールチーム指導を手掛け、選手が最高のパフォーマンスを発揮するために必要なエネルギーや栄養素とその摂取方法の指導に携わり、食の面から選手を支え続けた影の功労者です。
先日、鈴木先生の講演をお聞きする機会がありましたが、先生の講演の特徴は、まずとびぬけておもしろいことです。そして、説明もとてもわかりやすいので、学んだ知識を確実に実践に移すことができます。
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身体運動とは、ライフスタイルの改善や健康のために行うもので、3メッツ以上の運動をすることだそうですが、運動を量で表すための「メッツ時」という単位を使って行う演習によって、具体的な指導ツールを学ぶことができます。
チーム医療でも、7月19日に今回初めて鈴木先生の講習会を行います。一日たっぷりご講演いただきますから、かなりのことを学んでいただけると思います。
(詳細・申込先はこちらです→
鈴木先生のお話で一番私の心に残ったことは、「保健指導のゴールは、指導の終わった時ではない。指導終了時こそが対象者にとってのスタート地点」と言われた言葉です。これは、保健指導の効果をどのように捕らえるについて の鈴木先生の信念のようなものだと思いますが、指導者の責任について、多くの示唆を与えてくれるものだと思いました。
また、「行動変容とは、無意識に行っていたことを意識化し、意識したことを無意識にできるようにすることです」とも言われました。このことは、私が学んでいるNLP心理学でいう学習過程のモデルと同じ理論です。
■2■ 学習、反学習、再学習の理論
とき、私は前の座席に子供を置くことができますか?
人の意識的な心は、非常に限られたもので、一度に処理できる情報は7つ前後だといわれています。そして、人は、無意識のうちにはるかに多くのものに注意を向けて反応しているのだそうです。この理論は、ジョージ・ミラーというアメリカの心理学者が1956年に述べたものですが、無意識的な反応の賢明さを活用することの重要性を改めて感じます。
NLPでは「今、気づいている」ことを意識といい、「今、気づいていない」ことを無意識と定義します。そして、学習には4つの段階があるといわれていますが、それぞれ、無意識的無能、意識的無能、意識的有能、無意識的有能と呼びます。
無意識的無能とは、 何をどうやればいいかわからないとか、何がわからないかもわからないという状況や状態のことです。たとえば、自転車にのれない人が、乗るための練習を始めるような時のようなことです。しかし、やがてフラフラしながらでも少し乗れるようになると、多くのことを学びだします。左右に曲がるために体をやや傾ける加減やブレーキのかけ方などがわかってきます。
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そして、この段階を過ぎると集中してさえいれば、かなり上手に乗れるようになります。つまり、意識的な有能の段階に進みます。そして、最後に無意識的有能に到達します。
そうなれば、景色を眺めたり話をしながらでも運転することができるようになります。自然に、他のことにも自由に注意をむけることができるのです。
「行動変容とは、無意識に行っていたことを意識化し、意識したことを無意識にできるようにすることです」といわれる言葉には、とても深い意味があるのです。ぜひ、鈴木先生の講習会で、この理論をどのように実践に結びつけるかを学んで下さい。
●○●鈴木志保子先生による「保健指導」セミナー のご案内●○●
『保健指導に活かす食生活・運動指導のポイントの整理
〜知識とスキルをフル活用するために〜』
■日 程:2009年7月19日(日)10:00〜16:00
■講 師:鈴木 志保子
(神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部栄養学科 准教授)
■主な内容
◎エネルギー収支の考え方と目標設定
◎食生活指導のポイント
◎運動指導のポイント
◎エネルギー消費量の算出方法
■会 場:全国町村会館(東京都千代田区)
■参加費:WEBからのお申込みは1名 15,750円(税込)
◎より詳しいご案内とお申込は、下記のページまで!
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